眼瞼けいれん

眼瞼けいれんとは

意図せずまぶたがけいれんして閉じてしまう状態を眼瞼けいれんとよびます。
症状はまぶたの運動障害に加え、まぶしい、目の周辺の不快感、目が乾く感じなど感覚過敏などがあります。ほかに、抑うつ、不安、不眠など精神症状を持つ人も半数近くみられるという特徴があります。
過剰なストレスや一部の睡眠導入薬が原因となっている場合もありますが、多くの場合は原因が明らかではありません。
眼瞼の上下どちらかが少しだけ痙攣してしまうことは多々あり、ストレスなどで生じるといわれています。この場合には上記のようにまぶたが閉じてしまうことはなく、自然に改善してしまうことが多いです。

眼瞼けいれんの治療

軽症の場合には、自然治癒してしまうことが多いので経過をみます。
まぶたが閉じてしまうほどの重症の場合には、対症療法として治療を行います。
治療の中心はボツリヌス療法と呼ばれるものです。この治療では緊張している筋肉にボツリヌストキシンを注射し、けいれんや収縮の原因になっている神経の働きを抑え、過度に緊張している筋肉を緩めます。
注射の後、2~5日後から効果がみられ、3~6か月程度効果が持続します。眼瞼下垂や閉瞼不完全が生じることがありますので、ボツリヌストキシンの注射量を少量からスタートし、症状をみながら加減していきます。