レッドライト治療のデバイスについて

レッドライト治療のデバイスについて
Eyerising International社

Eyerising(アイライジング)近視治療用機器はオーストラリアのEyerising International社が近視抑制治療(レッドライト療法)に使用するために製造しています。
本デバイスは国内では未承認の医療機器です。

650nm±10nmの低レベルの単一波長のレッドライト(赤色光)を放射します。この光は瞳孔を通って眼底に届き、眼底の血流を促進して代謝をあげることで、眼軸長の伸びを緩やかにし、近視の進行を抑制します。
ただし、近視の進行が完全に止まるわけではありません。個人差もあります。
現在、世界30カ国以上で医療機器として承認されており、すでに16万人以上の小児に使用されています。
近視の進行に最大87.7%の抑制効果を示したことが報告されています。

レッドライト治療のデバイスについて

対象となる方

  1. 当院では基本的に6歳以上からとさせていただきます。
  2. 軽度近視~強度近視

禁忌・適応外

  1. 斜視と診断された方
  2. どちらかの眼に眼球異常がある方。
    (未熟児網膜症、網膜芽細胞腫などの網膜疾患、水晶体疾患など)
  3. 遺伝性網膜疾患がある方。家族歴がある方も含みます。
    (黄斑ジストロフィー、先天夜盲症、あるいは網膜色素変性症など)
  4. 低濃度アトロピン(マイオピン、リジュセアミニ)との併用は不可です。
    レッドライト治療の開始前2週間は中止する必要があります。

副作用

  • 眩しさ・閃光盲・残像
    まぶしさ、閃光盲、残像などの症状が5分以上症状が持続することが、3回以上確認された場合には、すぐに中止してください。
  • 網膜障害と視力低下をきたし治療中止数か月後に症状が回復したと報告があります。

レッドライト治療の流れ

レッドライト治療のデバイスについて

  1. 適応検査:問診、眼軸長検査、OCT検査、適応の確認など必要な検査、診察。
  2. 注文:当院からデバイスを注文。
  3. デバイス貸与:2週間ほどで届くので直接クリニックの受付時間内に受け取り。
  4. 登録・治療:ご自宅で登録を行い、治療を開始。
  5. 定期検査:治療を開始して1か月で受診。治療の継続の有無を再度確認後、サブスクリプション支払(メーカーへの支払)の手続き。(治療開始後45日未満)その後は、初年度は3ヶ月毎の診察、2年目以降は4か月毎の診察。

使用方法

使用方法
  • コンタクトや眼鏡を外してください。
  • 1日2回 1回3分間 週5回の照射を行います。
  • 1回目と2回目の治療間隔は4時間以上空ける必要があります。
  • 治療後は3分間、眼を閉じて休むようにしてください。

推奨スケジュール

1回目 - -
2回目 - -
QR

使用方法動画の詳細はこちら

※アクセスすると動画が自動的に再生されますので音量にご注意ください

デバイスの貸与・保証

転居・転院

転居などで受診する医療機関を変更される場合はデバイスを返却していただく必要がありますので、必ず当院までお申し出ください。その後、次の医療機関が設定する費用のもとで新たにデバイスの貸与を受ける必要があります。尚、サブスクリプション期間が有効の場合には、メーカーへ依頼し新しいデバイスに引き継ぐことが可能です。

短期留学などで海外へ持ち出しする場合

本デバイスは100V~240Vまでの電圧に対応していますので、ほとんどの国で使用することが可能ですが、渡航先のコンセントに対応する変換プラグが必要です。なお、渡航先への持ち込みが可能かは、事前にご自身で航空会社(旅行代理店)への問い合わせや、各国の制度の確認が必要となります。回答に時間を要する場合もありますので、期間に余裕をもってご確認ください。

治療の費用

<医療機関への支払い> 器械貸与費・検査費・治療費など。

初年度

項目 内容 金額
適応検査 近視基本検査、OCT検査・診察・デモ機使用 ¥6,600(税込)
初回手数料 治療を始める方のみ ¥11,000(税込)
器械貸与 返金不可です ¥132,000(税込)
定期検査 治療開始後1、3、6、9、12ヶ月後
1来院ごとの検査・診察
¥6,600(税込)

2年目以降

項目 内容 金額
定期検査 1来院ごとの検査・診察(4ヶ月毎) ¥6,600(税込)

メーカーへの支払い(JCB不可・デビット不可)

項目 内容 金額
管理費 毎月サブスクリプション支払 ¥8,250(税込)

治療を中止する場合

  • 何らかの有害事象等により、医師の判断で治療の中断が必要とされた場合は、速やかに治療を中止してください。治療機器はクリニックに返却していただく必要があります。治療機器の第三者への譲渡、貸与、転売は法的に禁止されています。
  • 患者様のご都合で中断する場合は、クリニックにご連絡ください。中断後の近視の進行などの経過観察が必要な場合もあります。また、治療機器はクリニックに返却していただく必要があります。
  • 梱包箱、デバイス本体に汚れや傷がなく、デバイスが正常に作動している状態で医療機関に返品してください。

メリットとデメリット

メリット デメリット
  1. 近視抑制効果が高い
  2. 合併症がほとんどない
  3. 自宅で簡単に行える
  4. デバイス保証期間が終了しても、継続するなら無料で交換できる
  5. 医療控除適応(お近くの税務署に要確認)
  6. 兄弟で同じ機械を使用できる(費用は別途かかるが5人まで使用可)
  1. 中止後にリバウンドがあるので、少なくとも2年以上の長期使用がのぞましい
  2. さらに長期的な効果については研究が必要
  3. 極まれに一時的な網膜障害があるので定期的な診察と、場合によっては中止の必要がある
  4. 残像5分以上が3回以上続く場合には中止となる
  5. 機器貸与のシステムなので、治療終了・転院時にはクリニックに返却する必要がある

よくある質問

兄弟など複数人での使用はできますか
できます。5人まで可能です。クリニックへの支払いは、「適応検査代」6,600円(税込)と「初回手数料」11,000円(税込)、「定期検査代1、3,5,9,12カ月後」1来院につき6,600円(税込)です。
2年目以降は、1人目の方と同じで4ヶ月に1回の「定期検査代」6,600円(税込)となります。
デバイス提供会社へのサブスクリプション代金はお1人目の方と同じ代金がかかります。
治療開始日はいつが起点となりますか
治療開始日はポータルサイトでサブスクリプション料金の支払い手続きを完了後、最初の治療が開始された日となります。
この治療開始日を起点として「1週」のカウントがスタートします。なお、「1日」は日本時間の午前0時~午後23時59分59秒と設定されています。
例えば、水曜日に治療を開始すると、次週の火曜日までが「1週間」となりますので、開始日をわかりやすいようにしておくとよいかもしれません。
治療するタイミングは
治療のタイミングに決まりはありません。治療スケジュールが組みやすい時間帯で計画をしてください。
例えば、下校後に1回目の治療を行い、夕食後に2回目の治療を行っていただくことも可能です。
ただし、4時間以上の間隔を空けることが必要です。
1日に1回しか治療できなかった場合にはどうなりますか
治療を習慣化するため、推奨の治療スケジュールを1日2回、1週で5日間としていますが、1週のうち、合計10回までの治療が可能です。
1週で10回の治療になるように計画をしてください。

推奨スケジュール

1回目 - -
2回目 - -

例えば以下のようなスケジュールでも治療が可能です。10回/週

1回目
2回目 - - - -
ロックはいつリセットされますか
1週間経過した時点で使用可能となります。

例1)

回数 2 2 2 2 2 治療不可 治療不可 2 2 2

例2)

回数 2 1 1 2 2 2 治療不可 2 1 1
デバイスを使用するには何が必要ですか
  1. Wi-Fi環境 2.4G推奨です。(5Gではなく)
  2. 治療用デバイス一式
  3. 登録のためのスマホなどのモバイル
  4. サブスクリプション支払のためのカード(JCB不可)
他の近視治療との併用はできますか
遠近両用コンタクトレンズ(EDOFレンズ)や、オルソーコンタクトレンズとの併用も可能です。
しかし、低濃度アトロピン点眼(マイオピン点眼、リジュセアミニ点眼)は散瞳作用があるため、レッドライト治療とは併用できません。
点眼を終了して2週間後から開始できます。
治療の途中でWi-Fiの断線や停電が起こった場合にはどうなりますか
治療が開始された時点で、1回とカウントされます。
再起動しても4時間後までお使いいただくことはできません。ご了承ください。
使用中のデバイスに不具合や故障かと思ったときにはどうすればよいですか
デバイス本体に、以下のメールアドレス宛のお問い合わせ先が記載されています。

そちらに問い合わせをお願いいたします。当クリニックの施設名と患者様のお名前をご記載ください。
完全に起動しない、などの故障があれば当院にご連絡ください。回収の上、機器提供会社アイライジングに修理を依頼します。
治療期間中に引っ越しをする場合にはどうしたらよいですか
引っ越しに伴い、転院される場合には、デバイスを当院へお返しください。
次に受診される医療機関が設定する費用のもとで新たにデバイスの貸与を受ける必要があります。
なお、サブスクリプション期間が有効の場合には新しいデバイスに引き継ぐことが可能ですので、新規に受診されるクリニックでご相談ください。
短期留学で海外にいく場合、海外でも使用することはできますか
デバイスは100Vから240Vまでの電圧に対応していますので、ほとんどすべての国で使用することが可能です。
なお、渡航先への持ち込みが可能かどうかは、患者様ご自身で事前に航空会社(旅行代理店)への確認や、各国の制度の確認が必要となります。
期間に余裕をもってご確認いただけますようお願いいたします。
デバイスの取り扱い説明書に「2年を超えて本機器を使用しないでください。本機器の最大安全使用期間は2年間です」と記載されていますが、2年を超えての使用はできませんか。
ヨーロッパCEマークは、2年間の臨床データーに基づいて取得しているため、取扱い説明書に上記のように記載されていますが、
今後、実臨床での使用年数に応じて延長される予定です。
レッドライト治療は医療費控除の対象になりますか。
医療費控除の対象になります。治療費(診療日・リース費)医療費控除の対象となります。
また、デバイス提供会社(Eyerising社)へのサブスクリプション費用についても、これを支払わないと器械が使用できない(治療が行えない)ため、医療費控除の対象となります。
ただし、最終判断は、確定申告受付の税務署になりますので、お近くの税務署にご確認をお願いいたします。